2008年7月2日水曜日

懐かしい人・恋しい味 とんかつ宮政の巻



八戸にはまたお逢いしたいなと思わせる人物がおられる。正部家種康さんがその人だ。この人は八戸のおとっ様で、その場に居られるだけで、なにかほのぼのとした味わいがある。最近、少々お歳かなと拝察するが、この人間味はなかなか出せない。人生の辛酸を嘗め尽した末体得したような飄々とした、こだわりのなさに心惹かれる。
さて、味の方はと言うと、幾つかあるが今回はヴィアノバ地下にいた宮政、これはとんかつ屋。ヴィアノバも壊疽を起して地下はカラカラ状態。当然、味が良くても客が来なければ腕の見せ所もない。そこで、三春屋の地下改装に伴い出店。味に自信のある店が七軒ほど狭いスペースだが集結。
そこに宮政が弁当主体で出店。これが当たった。弁当は良心的値段、揚げたてが食べられると、主婦層の心を摑む。更に狭い空間を工夫し、カウンターを設け5名程が肘をぶつけあうようにして、親父の自慢のとんかつをふうふう言いながら食べるんだ。
更に、この親父の工夫のソース、これにキャベツの刻んだのをチョイと付けて、うーん、もう出る出るヨダレだ。味噌汁も一味工夫あり。
値段はヒレカツ定食で780円、あつあつの飯はお替り自由。ロースカツ680円、エビ3本フライも680円、いづれも定食値段。昼飯どこにしようかなと迷ったら、「はちのへ今昔」推薦のこの店に足を伸ばしてくれ。坊主頭の親父のニヤリと笑った顔は、まさに栗だ。この親父は誠実だ。人柄が顔に出ている。